水騒動に寄せて

まあ、チーム中川の解説を読めば終了なんだけどさ(崎山比早子とかいうキ○ガイ学者が科学的根拠も示さずに批判してるようだけど)。せっかくだから、崖っぷち科学者(むしろ崖から落ちてる)にも計算させてくださいよ(笑)
例によって、枝葉末節の正確性よりも、わかりやすさを重視してます。「分からない人に分かってもらう」ためには、大枠が合ってればいいのよ、こんなもん。

300Bq(ベクレル)/kgって?

俺が見た報道の数字で一番でかかったのが300Bq/kgなので、これを使って計算しましょう。
そもそもベクレルってのは、ものすごく乱暴に言うと、「原子の粒」(正確には原子核)が崩壊している個数、のこと。だから、「水道水に300Bq/kgの放射性ヨウ素が含まれていました!」という報道は、つまり、(これまた乱暴に言うと)水1リットルの中で放射性ヨウ素の【原子】が1秒間に300個が崩壊してました、ってコト。

原子300個って?

アボガドロ数(N=6.02×10^23)」って奴を知ってる人は良くご存じだと思いますが…
放射性ヨウ素(I-131)が約602,000,000,000,000,000,000,000個(←ゼロが23個、602垓、かな?)あると、これが131gに相当します。ここから逆算すると、300Bq/kgって、ヨウ素の重さに換算すると、
131÷(6.02×10^23)×300 ≒ 6.5×10^-20
これが水1リットル中に溶けてるわけなので、濃度(崩壊しているヨウ素に限る)にすれば、
6.5×10^-20÷1000×100 = 6.5×10^-21 %
= 0.0000000000000000000065%
ってこと。まあ、つまり誤差ってこってすな。

でも実際の濃度は

ヨウ素はいっぺんに全部崩壊する訳じゃないので、半減期8日の放射性ヨウ素が300個崩壊するためには、実際にはもっとたっぷり入ってなきゃなりません。具体的には(コメント欄でご指摘いただいた通り)、
300/(1-2^(-1/(8*24*60*60))) ≒ 2.991×10^7 個、
つまり約30,000,000個入ってなきゃなりません。これとて濃度にすれば、
(131÷(6.02×10^23)×2.991×10^7)÷1000×100 ≒ 6.51×10^-15 %
= 0.0000000000000065%
ってこと。まあこれでも誤差ですわな。

「それでも、そんなもん入ってるのが怖いじゃん!」というアナタ

ラーメン二郎で大豚野菜マシマシニンニクアブラカラメを毎日食べる方が比較にならんくらい体に悪いですが、ただちに人体への影響はありません…とかって冗談はともかくとして(半分本気)。
冒頭リンクの、チーム中川の解説を読んでくだされ。人間が体内に元々持ってる放射性物質だけで6〜7,000Bqというオーダー。1リットル飲んでようやく300Bq、なんていう水をがぶがぶ飲んだところでたかが知れてます。
まあ、Bqで比較するのは正直ミスリーディングではあるのだけど、報道も「○○Bq出ました!」とやってるので、おあいこだよね。

おまけ:Twitterで見かけた素晴らしい例え

もう流れちゃって見つからないので、うろ覚えだけど。

いいか、お前は女子高の校門の前に立っている。
このとき、校門から女子高生が何人出てくるか、がベクレル。
その女子高生が俺達に与える視覚的エロさ、がグレイ。
だが、出てくる女子高生にもエロいのエロくないのといろいろな種類がいるので、最終的に俺達が感じる興奮度合い、がシーベルトだ。

あまりに的確な例えに感動した(笑)

3/31追記:訂正しました

コメント欄でご指摘いただいたので、訂正しました。ご指摘ありがとうございました。